つぶやきのむこう

つぶやかなかったこと、つぶやけなかったこと

「コンピュータの説明」または知性のあり方について

はやりの人工知能の話題でも

wired.jp

ソフトウエアが言語の意味や文脈を理解することなく翻訳を行う統計的自然言語処理をする。そこに何か知性というか記述主体を見いだすこと。

昨今の人工知能で注目されている機械学習、わけても深層学習の本質は正解となるデータを一定数与えることでソフトウェアに学習させることだという。その意味では人間の「知性」とは異なるものの、知性にもいろいろなあり方があるというのもSFチックで良いのではと思う。

その後「東京大学合格を目指す」人工知能プロジェクト「東ロボくん」が東大受験を断念というニュースもあった。

diamond.jp

「常識」がないと読解力に限界があるというのは、かつて知識ベースで実現を目指した人工知能がぶちあたった壁が再び立ちはだかっているようでもある。シンギュラリティなんてうそさ。

オートチャージにしろよ

たぶん殺伐とした朝に書いたのだと思う。

朝の通勤時や帰宅時に頻繁に目にするのが自動改札でのカード残額不足エラー。ついうっかり忘れていたとかじゃなくタッチして不足していればチャージするということらしいけど、人の流れが止まるので勘弁してほしい。みながそんなことすればどうなるか想像できないわけでもなかろうに。

ポリティカル・コレクトネスに触れるかもしれんけど、これ女性に多いんだよねえ。実感として。

ようこそ日本へ、Apple

www.itmedia.co.jp

iPhoneの「耐水」機能やApple PayのNFC対応、かつての日本製高機能ケータイを思いだし複雑な気持ち。部品や塗装など日本の860社が関わっているとか米中で苦戦の一方、日本でのシェアが43パーセントと世界の中で無視できない市場になっているとか。

iPhone7は9月8日に発表、9月16日に各キャリアから発売された。売れ行きは日本ばかりではなくワールドワイドでも前モデルとくらべて好調のよう、首都圏ではApple Payに対応したJR東日本SuicaViewカードの広告も目立つ。
他方、店頭では安売り競争が再燃、総務省も指導に乗り出すとか。

www.itmedia.co.jp

東京都知事選挙

www.huffingtonpost.jp

東京都知事選は7月31日にあった。

市民運動はデモとか集会はよくやるけど、選挙闘争を保守の側と勝ち抜くための訓練が極めて弱い」
「景気、雇用、社会福祉が3割なんですよ。憲法とか原発は一桁台です。だから憲法問題を最前線に押し出して、ワンイシューで戦うというのはもともと敗北主義」

弁護士で実績があるにせよ、伝統的な頭でっかちの左派=「革新系」知事だと思っていたので、市民運動と政治に関する冷静な分析に少し見直す。
彼は立候補を断念したが前回の都知事選挙の敗北から教訓を得たということだろう。某ジャーナリストではなくこちらが立候補していたらどうなっていたかな、とも思う。

リアル書店ネット書店

大都市で自分の行動範囲内にそこそこの規模の書店が複数あるような環境なら、定期的に書店を訪れ自分のアンテナにひっかかる新刊を見つけるのはさほど難しくないけど、そうした環境になかったり時間がなかったりでネット通販に頼ってる人などは新刊探しにも工夫が必要となるだろうなあ。

よく言われるのが「ネット書店では自分の読みたい興味の範囲の本しか見つけられないけどリアル書店では未知の分野の本との偶然の出会いがある」ということ。
自身にも経験がありそのこと自体を否定しないけど、興味のない本はリアルに目の前にあってもそもそも認識できずスルーするもしれない。
また出版点数の多さから店頭に並ぶ本の多くは短い期間で返本され新刊と入れ替わる。店頭にあり続けるのはベストセラーやシリーズものの既刊、メディアで紹介された話題の本、ないしは図書館でも読めるような古典などの定番であり、偶然そのものが成立しにくいとか。

結局のところ、リアル書店だろうとネット書店だろうと自分の観測範囲の限界を自覚しつつも能動的に探索するほかないのかもしれない。

本との出会いということであればたまに訪れる都心の大きな図書館の方が意外な発見があったりする。

ノーベル文学賞

 

ボブ・ディランノーベル文学賞を祝う。「反体制がー」「ロックがー」「権威がー」とか言っている人はまずは自分のステレオタイプな思考に反逆してはいかがか。あらゆるジャンルや先入観を廃して見たとき彼は現代最高の詩人の一人であり、アメリカ文学の伝統に連なる巨人である。 

 

……ちょっと褒めすぎたかもしれんね。 

そのあとのゴダゴタ、音信不通から授賞式不参加にいたるまではご存じのとおりだが創作者というのは至極面倒くさいのである。彼らしい

「反逆の若者」が年齢を重ね「偏屈な老人」と呼び方が変わっただけとも言える。

報道での「ボブ・ディラン氏」の呼称も聞いていてなんだか落ち着かない。

アメリカ大統領選挙

米大統領選挙はドナルド・トランプ氏の勝利。不動産王にしてテレビのコメンテーターという経歴から泡沫候補と思われていたがあれよあれよと共和党の指名を勝ち取り、相次ぐ舌禍で識者の論評や世論調査では苦戦と予想されていたのにこの結果となった。

 

移民問題などPolitical Correctnessと絡めて論じている人が多いけど、経済というか暮らしの問題なのだと思う。自分たちの仕事を流入する労働者あるいは新興国の安価な労働力に奪われたくない人たちが動いたということ。進んで他の人々を攻撃したい人がそんなにいっぱいいるとは信じたくない。

 

おおむねそういうことなんだけど、自分が不愉快と思う他者を攻撃することに悦びを見いだす人も多数派ではないにせよ一定程度はいる。残念だけど。